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2022年9月22日

Lamborghini Murciélago
伝説のランボルギーニV12、21世紀へ

V12の記念すべき年に、ディアブロの後継車の10年の歴史を語る

サンタアガタ・ボロニェーゼ、2022年9月22日 – 2022年、ランボルギーニはV12を祝う。伝説の12気筒エンジンは、60年近くにわたって同社の最も象徴的なモデルを動かしてきた。その中でもムルシエラゴは、2001年9月のフランクフルトモーターショーで初めて登場したランボルギーニのモデルであり、歴史的なV12エンジンを21世紀に持ち込むという使命を担っている。というのも、このモデルがデビューした当時、6.2リッターエンジンの最高出力は580馬力だった。これは、排ガス規制の厳しい世界市場を含むすべての市場で認可されるために必要な大型触媒コンバーターの使用を考慮すると、極めて高い数値であった。

ムルシエラゴは、ランボルギーニで初めてCAD-CAMシステムを使って完全に設計された。このシステムは、最高レベルの設計精度を保証し、組み立てと仕上げの品質を大幅に向上させることが可能である。ムルシエラゴの外観は、新しいデザイン部門であるランボルギーニ・チェントロ・スティーレで、その全体が形作られた。ルック・ドンカーヴォルケは、すでにディアブロをデザインしていたが、ムルシエラゴでは、ボディワークとインテリアの両方のデザインを白紙から始めるという珍しい特権を手に入れた。全高は120cmに抑えられ、特徴的なシザードアも継承された。

12気筒エンジンの進化

ムルシエラゴの誕生当初は、580馬力/7200rpmの6.2リッターエンジンを搭載したハードトップ仕様1台のみであった。ドライサンプ方式により、ムルシエラゴのエンジンはディアブロのエンジンより5センチ低い位置にあり、ドライバビリティの面で明らかに有利であった。最高速度は330km/hで、0-100加速は3.8秒であった。

ムルシエラゴクーペは、2004年にロードスターバージョンが追加された。ムルシエラゴの第2世代モデル、正式名称はムルシエラゴLP640-4(クローズド、ロードスターとも)は2007年にデビューし、2010年までV12の出力を640馬力/8000rpmに高めて生産が続けられた。2010年には、手動装着のソフトトップと650HP/8000rpmを発揮する6.5リッターエンジンを搭載したムルシエラゴLP 650-4 ロードスターが登場し、2009年から2010年には670-4 SV(スーパーヴェローチェ)が登場した。出力670HP、最高速度341km/hを誇り、多くの部品にカーボンファイバーを使用することで、100kgの軽量化を実現した。

ムルシエラゴは全車全輪駆動で、ディアブロのシステムをそのまま借用し、ファーガソン粘性カップリングディファレンシャルにより、最大でリア70%、フロント30%のトルク配分が可能である。 アルミニウムとの混合構造のフロアパネルを持つカーボンファイバー製の足回りは、当時、ランボルギーニが生産した中で最も剛性の高い支持構造であった。シャシーは完全に見直され、サスペンションやジオメトリーも新しくなった。

機械式トランスミッション

ムルシエラゴは、機械式トランスミッションを搭載した最後のランボルギーニV12であった。その後、マニュアルトランスミッションは、ステアリングホイールの後ろにあるレバーでギアを操作する電子制御自動トランスミッションによって補完された。

レース

2004年、ムルシエラゴはFIAとACOが主催するGT世界選手権用に開発されたR-GTでレースデビューを果たした。全車後輪駆動、カーボンファイバー素材のほぼ全面採用による大幅な軽量化、大径タイヤとブレーキの装備など、9台のマシンが組み立てられた。

名前の由来

ランボルギーニは伝統的に、モデルの名称を闘牛の世界から選んでいる。ムルシエラゴの場合、スペイン語で「コウモリ」を意味する。伝説によると、闘牛場で生き残ったこの名前の雄牛がドン・アントニオ・ミウラに贈られ、この動物から有名なブリーダーがミウラ牛を繁殖させたと言われている。実際には、この伝説を裏付ける証拠はなく、年表にも矛盾がある。

限定シリーズ

ムルシエラゴは、2003年のランボルギーニ社創立40周年記念モデルから、50台の限定シリーズが生産された。40周年記念モデルは、特別色「Verde Artemis」、カーボンファイバーのディテール、ホイールリムの変更、アップグレードされたエキゾースト、特別デザインの革張りコックピット内に取り付けられたナンバープレートで識別することができる。

ムルシエラゴLP 640 ヴェルサーチは、ブラックとホワイトの2色のみで、2006年にデビューした。ランボルギーニ・アド・ペルソナムとヴェルサーチのデザイナーが、2つのインテリアと、同じくヴェルサーチがプロデュースしたお揃いのラゲージを組み合わせた特別なデザインを制作しました。また、ヴェルサーチのブランドロゴが入ったスカーフやドライビングシューズなど、このモデルを引き立てる特別なアクセサリーがデザインされました。

670-4 SV “China Limited Edition “は、中国市場専用にわずか10台が生産されました。ボンネットとルーフに施されたストライプが目印。

ナルドでのスピード記録

2002年2月、ランボルギーニはムルシエラゴをプーリア州ナルドのテストコースに持ち込み、標準的な市販車の世界速度記録を樹立しようと試みた。ハンドルを握ったのは、現在ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの代表を務めるテストドライバーのジョルジオ・サンナだった。燃料補給中の予期せぬタイヤ交換にもかかわらず、目標は達成され、1時間で305.048 km(189.55マイル)、最速ラップの平均速度は325.98 km/hとなった。また、100kmと100マイルの記録も更新された。

ムルシエラゴの映画化

数多くの映画やミュージックビデオで、ムルシエラゴは様々な役柄で登場している。最も有名なのは2005年の『バットマン ビギンズ』で、俳優クリスチャン・ベイルが主演し、ブルース・ウェイン/バットマンのパーソナルカーとして使用されたことは疑いの余地がない。ムルシエラゴのビデオゲームでのキャリアは並々ならぬものがあり、『グランツーリスモ7』『フォルツァ ホライゾン』(バージョン1-2-3-4)『アスファルト7』『ドライブクラブ』『ホライゾンチェイス』で使用されている。

最終形態の「純粋な」ランボルギーニV12燃焼エンジンは、最後のアヴェンタドール・ウルティマエ[1]が作られる2022年末までに生産を終了する予定である。来年以降、アヴェンタドールの後継車には、V12エンジンの新しいプラグインハイブリッドバージョンが搭載される予定である。

ムルシエラゴの生産台数(2001年~2011年)。4,099台(シリーズ全体)。

[1] アヴェンタドール LP 780-4 ウルティマエの燃費および排出ガス値 – 複合燃料消費量。18.0 l/100km; CO2 排出量: 442 g/km (WLTP)

Automobili Lamborghini S.p.A.